真相
横山秀夫の本も気付いたらかなり読んでる。クライマーズハイや出口のない海、それに半落ちといった映像化もされ話題となった長編はもちろんのこと、味わい深い短編集やシリーズものも、陰の季節、動機、第三の時効、深追い、影踏み、臨場と結果的には結構な数になってる。あと、震度0もよみました。
ともかく普通のミステリーとはちょっとだけ違う角度がこの人の面白さで、派手な部分は少ないかも知れないけれど、ジワッと来る読後感がこの人の特徴だと思う。正直言うと僕はミーハーなので、もっとワクワクドキドキさせていただきたく、そういう面ではいつも物足りなく感じてはいるものの、結果的には読み続けているのだから、まあ、その魅力からは逃れられていないんだろうね。
それでこの「真相」だけれど、どれもあまり救いのない話で、読んでて結構切ない。でもついついページをめくってしまいたくなる、そんな感じ。
本当、この人の小説って、いい意味で二時間ドラマっぽいんだよな。系で言ったら西部警察じゃなくて特捜最前線側。水戸黄門というより大岡越前側。なんか例えがうまくないね。ともかく、この本も中くらいの電車移動には最適の一冊でした。
- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 文庫
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