東京島

せっかくのゴールデンウィークにもかかわらず、出かけてくるとのことだったので、時間つぶしに読書でもと思い、たまたま積読の中にあった一冊がこの東京島だった。

桐野夏生という人の本は、以前になんの先入観もなく読んだOUTがあまりにもアウト過ぎて、なにこれひどい、と、すごいねこれ、というのが共存した印象で、またいつか精神的に余裕があるときに、この東京島も読んでみようと思い、積んでおいたのだけれど、いよいよ怖いもの見たさで読んでみることになったというのが今回の状況。

OUTほどではないけれども、基本的に登場人物はろくでもない人たちばかりなので、誰かの目線になる気にはなれず(ときどきなろうとすると精神的に消耗し、結局は後悔することになるからしないようにしてる)、できるだけ文章を俯瞰的に読み、状況を理解するようにして読むんだけれど、まあいずれにしろ読んで爽快とかはなにもないです。

映画にもなったようで、なるほどとは思うけれど、あんまり見たいとは思わないな。こういう人間の暗部を積極的にえぐりだしたものを見せつけられるのは、好きではないな。まあ、怖いもの見たさかな。

まあ、そんなところです。

東京島 (新潮文庫)

東京島 (新潮文庫)