チームワーク

振り返ってみれば僕はあまりチームワークとは縁が少ない人生で、一部を除けば団体競技よりも個人競技と接する機会が多く、学生時代も社会人になってからも、自分一人を奮わせる、ということが多かったなと気づく。
もちろん実際のところはそうでもなくって、やはり学校にしろ、研究室にしろ、会社にしろ、年齢なり、能力なり、権限なりで立ち位置は変わってくるから、それに応じて、あるときはリーダーとして、あるときは一員として、あるときはその中央にいたり、縁の下の力持ちだったり、それなりに空気を読んでやってきたつもりではいるけれど。
まあ、どちらに適性があるのかはわからないけれど、今ではチームワークが大事と言うのはわかっているつもり。自分ひとりでやっていることであってもそこには多くの人たちの助けがあるし、そういうことには感謝しているし、僕自身もそういうふうにしていきたいと思っている。

ただやっぱり子供の頃はそういうことがあまりよくわからなくって、たとえば野球選手なんかだと、成績がすべてのはずなのに、まあキャプテンぐらいはわかるけれど、ムードメーカーとか精神的支柱とか、そういうのってなんの意味があるの?って思ってた。あと怪我とかで調子を落とすのはわかるけれど、なんだかよくわからない理由で(まあ今で言えばメンタル的な理由とかモチベーションとかそういうことだけれど)、成績が奮わないっていうのも意味不明だった。ちゃんとした大人の人たちが、そういう理由で、やる気をなくしたり、力が出せなくなったりすると言う意味が全然わからなかった。

そこでまあ、ご想像の通り、今回のサムライブルーですけど、まあ実際のチーム状態なんか僕にはわからないし、別に今回だけが特別まとまっているわけではなく、過去のチームの方がまとまっていたときもあったかもしれないけれど、ともかく、テレビ画面を通じ、少なくとも「チームワーク」と言うものが大事で意味のあるものだということを改めて気づかせてもらえた。
「チームワーク」と言う言葉の表現が、ときにはほかに手段がないから言ってるだけで、感情的表現で、自主性が少なく、あまっちょろい他人任せな感じを受けることもあるけれど、今回の「チームワーク」は実に美しい、まさに流れるパスのような光景だった(まあ実際はそうではなく波状攻撃を全員でカバーする、まさにハエのようの感じなのだけれど).

最初は誰が誰なのか全然わからなかったけれど、完全にそれぞれのキャラが立ってきた。もともと選りすぐりの人たちなんだからね。そりゃやれるよね。どこまで見せてくれるかはわからないけれど、楽しみが増えたし、勇気を分けてもらえたと思う。