いい人

いつごろからそう思うようになったのかは覚えてないけれど、いい人になりたいなってずっと思ってて、じゃあいい人ってなあに?って聞かれると、それは表現が難しいんだけれど、ともかく、世間一般の常識に照らし合わせたいい人になりたいな、って思ってる。その努力は時々実を結んで、そういうふうに受け取ってもらえることもあるし、そんなこと関係なく、いまだに嫌われることもよくある。

でも本当にいい人になりたいのかどうか最近自分でもわかんなくなってきた。いい人に見られるようになりたいだけなのかも知れない。自分がどうのというより、世間の評価ばかり気にして、ただそのように振舞っているだけなのかもしれない。だから人に見られていないところでは全然いい人じゃないかもしれないし、その場でだけ取り繕っているのかもしれない。

そうなると、何年も自分の中で積み重ねてきた経験による判断というものが、全然信用できなくなり、自分の思っているすべてのことが真なのか偽なのか、善なのか悪なのか、なんだかよくわからなくなってきた。

こんな年になって、こんな哲学じみたことに迷い込むとは思いもしなかった。こういうのは10代で卒業しなきゃね。

すべてのアンテナを外してみるというのもひとつの手かもしれない。

なんかめんどくさい。